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製品動画、3Dモデルのショーケース、クリエイティブな短編コンテンツの世界では、シネマティックなクオリティが視聴者のエンゲージメントを大きく左右します。レンズ選びやライティングはもちろん重要ですが、実は見落とされがちな要素が一つあります――それは「ダイナミックなカメラの動き」です。
最近、才能あるメイカーのCameron Coward氏が「CamRo」というオープンソースプロジェクトを発表しました。CamRoは、完全にプログラム可能かつリモート制御が可能な、2軸安定化ロボットカメラアームです。このモーションシステムの中核には、CubeMars AK80-64およびAK60-6 V1.1一体型アクチュエーターが搭載されており、滑らかでプロフェッショナルなモーションコントロールに必要な安定性とトルクを実現しています。
CamRoは、ロボットアームとモーター駆動ターンテーブルを組み合わせたオープンソースのカメラモーションシステムで、ハイエンドなスタジオ級のオービットショットを実現します。
● カメラアームが被写体の周囲を、滑らかでプログラム可能な軌道で回転します。
● 回転プラットフォームがカメラの動きと同期して被写体を回転させます。
● この2つの組み合わせにより、製品ショーケースやプロモーション動画、シネマティックなBロールにも最適な、シームレスな360度撮影体験を提供します。
CamRoリグは、3Dプリント、CNC加工、スチール加工を組み合わせて構築されており、軽量ながらも機械的に高い要求を満たすシステムです。これはCubeMarsの先進的なモーター性能を示す絶好の事例となっています。
ロボットアーム部分は、高トルクかつ低速での高精度制御が求められます。特に重い一眼レフやミラーレスカメラを搭載する場合に重要です。AK80-64は以下の特長を持ちます:
● 低回転域での優れた位置制御
● シネマティックなトランジションのための滑らかな加減速
これにより、クリエイターは滑らかなパン、安定したアーク、ダイナミックなトラッキングショットを、最小限の後処理で実現できます。
ターンテーブルは、ゆっくりと均一に、かつブレなく回転する必要があります。コンパクトながらパワフルなAK60-6 V1.1は、以下の点で優れています:
● 低速連続回転時の高い安定性
● コンパクトな用途での精密なモーションコントロール
● 静音かつ高効率な動作――現場での音声収録にも最適
モデル | ピークトルク | 減速比 | 最大トルク重量比 | 主な用途 |
120Nm | 64:1 | 141.2 Nm/kg | AGV、外骨格、ヒューマノイド | |
9Nm | 6:1 | 24.46 Nm/kg | AGV、外骨格、ヒューマノイド |
両モーターともCANバス通信に対応し、Arduinoボードで制御されるため、リアルタイムでの調整が可能です。ダイヤルを回すだけで、複雑な多軸カメラモーションも簡単に演出できます。
CamRoの特長は、その性能だけでなく、誰でもアクセスできる点にもあります。Cameron Coward氏は、全ての設計情報をHackster.ioやYouTubeで公開しており、メイカーやコンテンツクリエイター、エンジニアリング愛好家がシステムを再現・拡張できるようになっています。
彼の目標は、「再現可能で、手頃な価格で、高品質」なクリエイティブ制作用モーションリグを、信頼性の高いハードウェアとオープンな設計で実現することです。
CamRo: A Robotic Camera Operator - Hackster.io:https://www.hackster.io/cameroncoward/camro-a-robotic-camera-operator-2d5838
CamRoプロジェクトは、コンパクトで高トルクなモーターが、従来の産業用途以外でもプロフェッショナルなカメラモーションを実現できることを示しています。DIYのオービットリグを作る場合でも、先進的なスタビライゼーションプラットフォームを開発する場合でも、CubeMarsモーターは、安定性・プログラマビリティ・パフォーマンスを提供し、動きを感動に変える力を持っています。